すでにカイエンのV型ユニットには直噴エンジンを搭載しているポルシェだが、この度水平対向ユニットの911シリーズにも直噴エンジンを採用。合わせてトランスミッションにもダブルクラッチのPDKが備わった。
スポーツカー・メーカーにも押し寄せる環境問題への対策
2004年にタイプ997へとモデルチェンジしたポルシェ911だが、およそ4年が経過したこの時期に、第2世代の997へと進化を果たした。その目玉となるのは水平対向エンジンでは初となる「ダイレクト・フューエル・インジェクション(DFI)」、つまり直噴化と、ポルシェファンには懐かしい響きでもある「ポルシェ・ドッペルクップルング(PDK)」と呼ばれるダブルクラッチシステムのトランスミッションを搭載したことだ。
自動車産業において、CO2の排出に関する地球温暖化など世界的な環境問題に対する取り組みは、日々高まりを見せている。そんな波はスポーツカー・メーカーであるポルシェにさえ押し寄せてきているようだ。昨年9月のフランクフルト・モーターショーでポルシェはカイエンGTSをワールドプレミアしたが、その際のプレスコンファレンスで、ポルシェAG社長兼CEOのDr.ヴィーデキングは、非常に興味深いコメントを残した。それはドイツにおけるCO2排出量のうち、同社のモデルが走行中に排出するのは、全体の0.1%に満たない・・・、という類のものであった。
しかしそんなポルシェでさえも、決して環境問題への対策を怠っていないのは評価すべきことだろう。今回911シリーズに新たに搭載される3.6リッターと3.8リッターの水平対向6気筒エンジンは、DFI化とともに最高出力がそれぞれ20psアップの345psと30psアップの385psを発生。新開発のダブルクラッチ式トランスミッション「PDK」が組み合わされることにより、3.6リッターの911カレラでは9.8L/100km(10.2km/L)の燃費を実現。またどのモデルでも100kmあたりの燃費が11リッターを大幅に下回っているほか、CO2排出量は従来よりも最大15%削減されているという。
このように環境性能を高めつつも、7速PDKを搭載した911カレラでは0-100km/h加速で6速MT車をコンマ2秒上回る4.5秒というパフォーマンスを発揮。さらにローンチコンロトール機能を追加すれば、僅か4.3秒というタイムを叩き出す。また3.8リッターエンジンの911カレラSでは300km/hオーバーの最高速度をマークできるとのことだ。
マイナーチェンジモデルということで、もちろんこれら以外にもフロント&リアのデザインを一新し、リアエンドにはLEDライトを採用、さらにはオプションでダイナミックコーナリングライトが用意されるなど、見た目にも新しくなったニュー911。価格は1162万円(911カレラクーペ:6速MT/LH)~1627万円(911カレラSカブリオレ:7速PDK)で全8モデルがラインアップされている。
Report:相澤隆之
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