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試乗インプレッション

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昔ギャランに乗っていたお父さんが気になるセダン
三菱再生プランの最後にリリースしたのはやはりセダン。頂点にランサーエボリューションを捧げ持つシリ-ズで、グローバルセダンを標榜しての登場。伝統の三菱DNAも随所に感じるギャラン・フォルティスに試乗した。
[2007/09/10]
昔ギャランに乗っていたお父さんが気になるセダン
三菱 ギャラン・フォルティス
三菱再生プランの最後にリリースしたのはやはりセダン。頂点にランサーエボリューションを捧げ持つシリ-ズで、グローバルセダンを標榜しての登場。伝統の三菱DNAも随所に感じるギャラン・フォルティスに試乗した。
[2007/09/10]
ゼロリセットを狙ったA52ギャラン
ギャラン・フォルティスを眺めていたら昔のことを思い出した。今から37年前の1969年10月、三菱はゼロからの再スタートを目指してすべてを見直した快心の一撃、コルト・ギャランAⅡGSを発表している。東京モーターショーで、そのクルマを見たときは、失礼ながら、これがあの三菱車かと驚いたものだった。あの時代、ボクシーな近代的4ドアセダンといえば、日産の510ブルバードがその筆頭格だったが、A52ギャランはコンベンショナルなメカニズムながら、デザインの洗練度では510ブルーバードを凌いでいた……ように思う。
昔を思い出したのは、今度のギャラン・フォルティスのスタイリングに三菱のDNAを感じるものがあったのが一番の理由だが、今の三菱自動車というメーカーを取り囲む社会環境にも似たようなものを感じたからだ。
あの時代、三菱はコルト・ギャランでなにを狙おうとしたのか? 不振をかこっていた小型乗用車市場でのシェア回復だったのか?自動車メーカーである以上、自動車の製造・販売によって糧を得なければいけないことは分かるが、他社のようにきちっとした既存の車種体系があったり、狙うべき確たる市場があったわけでもない。なにもなかった、というのは言い過ぎだが、こう言い放ってしまえばかえってその姿は鮮明になる。そう、三菱自動車は、ギャランのリリースでゼロリセットを試みたのだった。
昔を思い出したのは、今度のギャラン・フォルティスのスタイリングに三菱のDNAを感じるものがあったのが一番の理由だが、今の三菱自動車というメーカーを取り囲む社会環境にも似たようなものを感じたからだ。
あの時代、三菱はコルト・ギャランでなにを狙おうとしたのか? 不振をかこっていた小型乗用車市場でのシェア回復だったのか?自動車メーカーである以上、自動車の製造・販売によって糧を得なければいけないことは分かるが、他社のようにきちっとした既存の車種体系があったり、狙うべき確たる市場があったわけでもない。なにもなかった、というのは言い過ぎだが、こう言い放ってしまえばかえってその姿は鮮明になる。そう、三菱自動車は、ギャランのリリースでゼロリセットを試みたのだった。
国内での販売目標は1000台/月
今回のギャラン・フォルティスは、三菱自動車にとって6代目ランサー以来、国内向けでは7年ぶりの新型車だが、海外ではランサーの名前で販売されるモデルだし、また現状の6代目ランサーは国内では当面の併売、さらに今後発売予定のエボリューションモデルは、ギャラン・フォルティスの派生モデルにも関わらず、ランサー・エボリューションXと名乗るといった複雑なモデル展開となる。本来なら、ギャランとランサーという2本立てで、スッキリしとしたいところだが、お家の事情でそういかないところに現状の三菱は置かれている。
とまぁ、あれやこれや複雑な事情はあるが、再生プラン最終段階の三菱はゼロセットした商品、ギャラン・フォルティスで、子育てを終えた40歳後半から60歳の男性のマーケットを狙う。そしてその層はA52ギャランも初代ランサーも知っている。ただ、ギャラン・フォルティスの販売目標は全世界で12万台。対して、国内での販売目標は1000台/月という規模だが。
とまぁ、あれやこれや複雑な事情はあるが、再生プラン最終段階の三菱はゼロセットした商品、ギャラン・フォルティスで、子育てを終えた40歳後半から60歳の男性のマーケットを狙う。そしてその層はA52ギャランも初代ランサーも知っている。ただ、ギャラン・フォルティスの販売目標は全世界で12万台。対して、国内での販売目標は1000台/月という規模だが。
ついに捨てた鋳造ブロックのエンジン
ギャラン・フォルティスはパワーユニットからプラットフォームまで全てが新しい。エンジンは4B11型と呼ばれるもので、三菱がダイムラー・クライスラーとコラボしていた頃に計画されたもの。製造担当メーカーはヒュンダイだった。この4B11型エンジンは、86.0mm×86.0mmのボア・ストロークから198Nm/4250rpm、113kW/6000rpmという性能を発揮する。当時、三菱にはアルミダイキャストの生産設備がなかったが、鋳鉄ブロックの4G系エンジンを捨てた今ではアウトランダーやデリカの4B12型2.5リッターエンジンとともに、三菱を支えるエンジン群となる。
MIVECが組み込まれた、その4B11型エンジンは、中低速のトルクも申し分なく、きれいに上まで吹け上がる。製造コストを徹底的に見直した現代の4気筒エンジンとしては平均的な出来映えだが、注目すべきは、ボア・ストローク比が1.00とスクエアなこと、シリンダーボアピッチが96mmあることだ。そういえば、後方排気レイアウトのエキマニ辺りには過給器が押し込める空間が確保されている。
サスペンションユニットはアウトランダーからの流用だが、フロントに関しては、後方排気レイアウトの採用によりクロスメンバーのフラット化が可能となり、ロアアーム取り付け部の横剛性が大幅に高まっているという。これによる操舵応答性の向上が注目ポイント。リアに関しては、井桁タイプのクロスメンバーを採用したことでホイール取り付け部の剛性が高まったこと。これにより、アライメント精度が向上するから、リアのスタビリティ向上が期待できる。
MIVECが組み込まれた、その4B11型エンジンは、中低速のトルクも申し分なく、きれいに上まで吹け上がる。製造コストを徹底的に見直した現代の4気筒エンジンとしては平均的な出来映えだが、注目すべきは、ボア・ストローク比が1.00とスクエアなこと、シリンダーボアピッチが96mmあることだ。そういえば、後方排気レイアウトのエキマニ辺りには過給器が押し込める空間が確保されている。
サスペンションユニットはアウトランダーからの流用だが、フロントに関しては、後方排気レイアウトの採用によりクロスメンバーのフラット化が可能となり、ロアアーム取り付け部の横剛性が大幅に高まっているという。これによる操舵応答性の向上が注目ポイント。リアに関しては、井桁タイプのクロスメンバーを採用したことでホイール取り付け部の剛性が高まったこと。これにより、アライメント精度が向上するから、リアのスタビリティ向上が期待できる。
5MTの出来とフィールがいい
最初に試乗したのは2WDの18inchタイヤ(215/45R18:アドバンA10)を履く「SPORT」というグレード。ミッションはMTを選んだ。走り出して直ぐに感じたのは「硬い足だなぁ」というものだった。対16inch比でバネレートをフロント:15%、リア:18%高めているそうだ。また、インチアップによるバネ下重量は1輪あたり約2.5kgという。結局、その「硬い足だなぁ」という印象は1時間の試乗の間中変わらず、リポーターが出した結論は「日本のスピード域には合わないね」というもの。このセットはヨーロッパのスピード域で乗ったらいいように思えた。
そういえば、ギャラン・フォルティスは海外では「ランサー」というネーミングで売られ、WRCでの活躍が期待されるエボがホットバージョンとしてラインナップされる。だから、いきおいこのクルマに対するイメージはスポーティということになる。と考えると、頷けないセッティングでもないが、それにしても荷重に対するロードインデックスが高過ぎるという印象は最後まで残った。
気に入ったのは5MTだった。軽めに設定された踏力とストロークの短いシフトなど上質でスポーティな「手漕ぎ」だと思った。また、1速、2速へのトリプルコーンシンクロの容量が大きく、1速でフルスケールまで回して2速に「叩き込んでも」、そのシンクロギアは音を上げなかった。このジャンルのクルマにMTを好む層がどれだけいるかは疑問だが、否A52ギャランや初代ランサーを知るオヤジはけっこうマニュアルを好む?! かも……ともあれ、イケナイ速度域でのドライビングで、この5MTは痛快で愉しかった。そして、そういうスピード域では足の硬さへの不満も確かに薄らいだ。
そういえば、ギャラン・フォルティスは海外では「ランサー」というネーミングで売られ、WRCでの活躍が期待されるエボがホットバージョンとしてラインナップされる。だから、いきおいこのクルマに対するイメージはスポーティということになる。と考えると、頷けないセッティングでもないが、それにしても荷重に対するロードインデックスが高過ぎるという印象は最後まで残った。
気に入ったのは5MTだった。軽めに設定された踏力とストロークの短いシフトなど上質でスポーティな「手漕ぎ」だと思った。また、1速、2速へのトリプルコーンシンクロの容量が大きく、1速でフルスケールまで回して2速に「叩き込んでも」、そのシンクロギアは音を上げなかった。このジャンルのクルマにMTを好む層がどれだけいるかは疑問だが、否A52ギャランや初代ランサーを知るオヤジはけっこうマニュアルを好む?! かも……ともあれ、イケナイ速度域でのドライビングで、この5MTは痛快で愉しかった。そして、そういうスピード域では足の硬さへの不満も確かに薄らいだ。
ベストバイは2WDのEXCEED
ギャラン・フォルティスには大きく分けてEXCEEDとSPORTがある。2WDのEXCEEDの車両本体価格は178.5万円で、電子制御4WDの最上級グレードSPORT NAVI PACKAGEのそれは243.6万円となる。価格にこれだけの差があるから装備などには当然のこと差はあるが、こと乗り心地と操安性を含めた動的性能では2WDのEXCEEDが一番ギャランらしくて「いいな」と思った。
205/60R16(ヨコハマA460)を履いた2WDのEXCEEDはしなやかにストロ-クし、そのくせキビキビ走った。そこには往年のギャランテイストがあった。が、試乗日の8月23日までに一番売れたのはSPORT NAVI PACKAGEで、1363台の受注を受けていた。対してリポーターが奨める素のEXCEEDは402台という成績。装備が豪華なSUPER EXCEED NAVI PACKAGEは313台だった。実は、これが一番売れると「みんな分かってるね」と思うのだが……。
Report:野澤 一幸
205/60R16(ヨコハマA460)を履いた2WDのEXCEEDはしなやかにストロ-クし、そのくせキビキビ走った。そこには往年のギャランテイストがあった。が、試乗日の8月23日までに一番売れたのはSPORT NAVI PACKAGEで、1363台の受注を受けていた。対してリポーターが奨める素のEXCEEDは402台という成績。装備が豪華なSUPER EXCEED NAVI PACKAGEは313台だった。実は、これが一番売れると「みんな分かってるね」と思うのだが……。
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