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試乗インプレッション

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今の時代車重995kgのグランツーリスモってあり!?
かつて、エランからヨーロッパへとモデル展開し、ライトウエイトスポーツ市場で成功を勝ち取ったロータス。今、エリーゼを核に、そのサクセスストーリーの復活を狙うロータスが投入した「ヨーロッパS」に試乗した。
[2007/02/28]
今の時代車重995kgのグランツーリスモってあり!?
ロータス・ヨーロッパS
かつて、エランからヨーロッパへとモデル展開し、ライトウエイトスポーツ市場で成功を勝ち取ったロータス。今、エリーゼを核に、そのサクセスストーリーの復活を狙うロータスが投入した「ヨーロッパS」に試乗した。[2007/02/28]
搭載されるエンジンはGM製のエコテック・ファミリー2
サーキットスポーツという呼び名がふさわしいエキシージはさておき、今一番スピリチャルなロードスポーツといえば、ロータス・エリーゼだろう。車重わずか880kgが生み出す軽快感はライバル車に対して圧倒的なアドバンテージを持っている。軽いということのメリットをはっきりと感じられるロードゴーイングなリアルスポーツカーだ。そのエリーゼに、グランツーリスモ的性格を与えたのがヨーロッパS。このヨーロッパS、ノーフォーク州ヘセルにあるロータス本社工場で年間500台のペースで限定生産され、日本への割り当ては80台/年だそうだ。
車両の成り立ちを説明しよう。エポキシ系接着剤で主要構成パーツを貼り付ける例のアルミフレームは工法&素材ともに基本的に同じ。サスペンションの構造と与えられるアライメントもほぼ同じだが、ホイールベースが30mm延長された他、スプリング&ダンパーももちろん変更されている。装着タイヤはエリーゼのF:175/55R16、R:225/45R17から、ヨーロッパSではフロントが1インチアップされ17インチに変わっている。ブランドはブリジストン/ポテンザRE040だ。
搭載エンジンがトヨタ製の2ZZあるいは1ZZからGM製のエコテック・ファミリー2(EcotecFamily2)に変わっていることから、リアのスチール製サブフレームはオペル・スパイダーからの流用の可能性が高いが、他はほぼ同じと考えていいだろう。
トヨタの2ZZエンジンはNAで192ps/7800rpm、18.5kg-m/6800rpm、スーパーチャージャー仕様だと247ps/8000rpm、24.1kg-m/7000rpmという動力性能を発揮する。対して、ヨーロッパSに搭載されたGM製のEF2エンジンはターボチャージャーで過給され、200ps/5400rpm、24.0kg-m/5000rpmという動力性能。ここに車両のキャラクターの違いがはっきりと現れている。ヨーロッパSは実用域での乗りやすさとか扱いやすさに気を配ったGTモデルなのだ。サーキットスポーツに対してロードスポーツでありGTカーである、とロータスが強調する理由がここにある。
車両の成り立ちを説明しよう。エポキシ系接着剤で主要構成パーツを貼り付ける例のアルミフレームは工法&素材ともに基本的に同じ。サスペンションの構造と与えられるアライメントもほぼ同じだが、ホイールベースが30mm延長された他、スプリング&ダンパーももちろん変更されている。装着タイヤはエリーゼのF:175/55R16、R:225/45R17から、ヨーロッパSではフロントが1インチアップされ17インチに変わっている。ブランドはブリジストン/ポテンザRE040だ。
搭載エンジンがトヨタ製の2ZZあるいは1ZZからGM製のエコテック・ファミリー2(EcotecFamily2)に変わっていることから、リアのスチール製サブフレームはオペル・スパイダーからの流用の可能性が高いが、他はほぼ同じと考えていいだろう。
トヨタの2ZZエンジンはNAで192ps/7800rpm、18.5kg-m/6800rpm、スーパーチャージャー仕様だと247ps/8000rpm、24.1kg-m/7000rpmという動力性能を発揮する。対して、ヨーロッパSに搭載されたGM製のEF2エンジンはターボチャージャーで過給され、200ps/5400rpm、24.0kg-m/5000rpmという動力性能。ここに車両のキャラクターの違いがはっきりと現れている。ヨーロッパSは実用域での乗りやすさとか扱いやすさに気を配ったGTモデルなのだ。サーキットスポーツに対してロードスポーツでありGTカーである、とロータスが強調する理由がここにある。
挑戦的スタイリングじゃないところがウケルかも
修善寺サイクルスポーツセンターで目の当たりにしたナマ・ヨーロッパSはまごうことなきロータスファミリーだった。エリーゼ&エキシージのように挑戦的なスタイリングじゃないところが、案外ウケルかもしれない、と思った。おとなしいスタイリングだが、それがいいと感じる熟年のロータスファンは多いようで、すでに第一回目のロッドで上陸した18台のうち12台は成約済みだという。
45㎜低くなったサイドシルのおかげでだいぶ乗りやすくなったものの、相変わらず「それなりに高い敷居」をドッコイショとまたぐ作業を要求されるロータス・ヨーロッパSに乗り込み、ドアを引き寄せる。と、それはエリーゼやエキシージにはない質感を伴って近づき、パシャとボムッの中間的な感触というか音質を伴って閉まった。ドア内側にインシュレーターを若干組み込んだり、ロータスにしてはずいぶんと立派なドア内張を奢ったことがその理由だが、ともあれロータスが狙う新しい「GTカー」にたる質感だった。
ヨーロッパSには、イモビライザーをキャンセルするという伝統の儀式を省いて始動できるシステムが採用されたが、これは煩わしくなくて良かった。普通のクルマと同じ気安さで始動。ちょっと節度感が増したかな、と思えるシフトレバーを1速に送り込む。アイドリング+αくらいの回転でクラッチをリリースすると、中低速に重きを置いたGM製エンジンは余裕を持ってヨーロッパSのボディを動かした。その感触が「デイリーユースのスポーツカー」には大切で、その意味ではいい感じの最初のひと転がりだった。
45㎜低くなったサイドシルのおかげでだいぶ乗りやすくなったものの、相変わらず「それなりに高い敷居」をドッコイショとまたぐ作業を要求されるロータス・ヨーロッパSに乗り込み、ドアを引き寄せる。と、それはエリーゼやエキシージにはない質感を伴って近づき、パシャとボムッの中間的な感触というか音質を伴って閉まった。ドア内側にインシュレーターを若干組み込んだり、ロータスにしてはずいぶんと立派なドア内張を奢ったことがその理由だが、ともあれロータスが狙う新しい「GTカー」にたる質感だった。
ヨーロッパSには、イモビライザーをキャンセルするという伝統の儀式を省いて始動できるシステムが採用されたが、これは煩わしくなくて良かった。普通のクルマと同じ気安さで始動。ちょっと節度感が増したかな、と思えるシフトレバーを1速に送り込む。アイドリング+αくらいの回転でクラッチをリリースすると、中低速に重きを置いたGM製エンジンは余裕を持ってヨーロッパSのボディを動かした。その感触が「デイリーユースのスポーツカー」には大切で、その意味ではいい感じの最初のひと転がりだった。
115kg増えた車重による「落ちつき感」がいい
走り出して直ぐに感じたのは、ステアリングセンター付近でのロータスらしさだった。ちょっと接地感に乏しいあの感触は、車重が増し、アライメントが変更され、装着タイヤがスープアップされても相変わらず残っていた。それはシリーズ1ほど顕著ではなく、シリーズ2の納得できる範囲をさらに超えるものだったが、ヨーロッパSのライバル車(ポルシェ・ケイマン、アウディTT、BMWZ4Mといったところ)を考えると、センター付近でのこの感触はちょっと気になるところだった。
気に入ったのは115kg増えた車重による「落ちつき感」だった。もちろん、この「落ちつき感」もたぶんにロータス的という但し書きがつくものの、これまでのエリーゼ&エキシージには確かにないものだった。
中低速を重視したエンジン特性を顕著に体験できたのは、2速では回転が高すぎ、3速ではトルカが不足するかな、というようなステージ。3速でズボラを決め込んでも、ターボ過給による恩恵でトルクフルなMG製EF2エンジンはその包容力の深さを見せ、余裕を持ってコーナーを脱出することができた。中低速を重視したエンジンセッティングだから、高速域で不満を感じるかというと、そのようなことはなく、6500rpmに設定されたレッドゾーンいっぱいまで回してもグズルことはいっさいなく、そのエンジンフィールは満足すべきものだった。動力性能を数値化すると、0→96km/hの加速性能は5.5秒、最高速度は255km/hということになる。
気に入ったのは115kg増えた車重による「落ちつき感」だった。もちろん、この「落ちつき感」もたぶんにロータス的という但し書きがつくものの、これまでのエリーゼ&エキシージには確かにないものだった。
中低速を重視したエンジン特性を顕著に体験できたのは、2速では回転が高すぎ、3速ではトルカが不足するかな、というようなステージ。3速でズボラを決め込んでも、ターボ過給による恩恵でトルクフルなMG製EF2エンジンはその包容力の深さを見せ、余裕を持ってコーナーを脱出することができた。中低速を重視したエンジンセッティングだから、高速域で不満を感じるかというと、そのようなことはなく、6500rpmに設定されたレッドゾーンいっぱいまで回してもグズルことはいっさいなく、そのエンジンフィールは満足すべきものだった。動力性能を数値化すると、0→96km/hの加速性能は5.5秒、最高速度は255km/hということになる。
魅力はやはり鋭いハンドリングレスポンス
大人の雰囲気を全面に出したとはいえ、そこはそれ、氏素性はなかなか隠せないもの。その意味では、ロータスというブランドに強い興味というか憧れを持っている45歳以降の「隠れロータスファン」あるいは「最近のポルシェはどうも大きく重くなりすぎてね。ナローが懐かしいよ」というポルシェパラノイヤの興味を引くキャラクターと性能は十分に持っていると思う。
試乗を終えて感じたのは、かつてのヨーロッパが狙ったものに近いかな、というものだった。かつてエランを起爆剤に、ヨーロッパからエスプリへと順調な市場拡大を推し進めたように、エリーゼ&エキシージを核に、新しいロータステイストを創り出そうとしているのが、最近のロータスだ。が、ロータスの魅力は「こぶしひとつの動きで得られる鋭いハンドリングレスポンス」にあることを忘れないで欲しい……。
Report:野澤一幸
試乗を終えて感じたのは、かつてのヨーロッパが狙ったものに近いかな、というものだった。かつてエランを起爆剤に、ヨーロッパからエスプリへと順調な市場拡大を推し進めたように、エリーゼ&エキシージを核に、新しいロータステイストを創り出そうとしているのが、最近のロータスだ。が、ロータスの魅力は「こぶしひとつの動きで得られる鋭いハンドリングレスポンス」にあることを忘れないで欲しい……。
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