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試乗インプレッション

Ford Mustang V6 Coupe Premium&Convertible
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クセや欠点をドライバーが補いながら走らせる面白さ
Ford Mustang V6 Coupe Premium&Convertible

アメリカでスポーツカーといえばコルベットとマスタング。マッスルカーと呼ばれた頃の夢を現代に蘇らせたニューマスタングが爆発的な人気を持って向かえられている
[2008/03/06]

アメリカを代表するスポーツカーの魅力はスペックだけでは語れない

ニューマスタングのモチーフは1969年生マスタングだろうか。この年のモデルはフロントグリル内にライトを配した4灯フェイスとなっており、現行マスタングとの共通性のある顔つきとなっている。アメリカでスポーツカーといえばコルベットとマスタング。マッスルカーと呼ばれた頃の夢を現代に蘇らせたニューマスタングが爆発的な人気を持って向かえられたことでも編めるかのスポーツカーに対する志向やイメージが伺える。

V6クーペはマスタングシリーズの中では価格を抑えたリーズナブルな設定で、正直なところマッスルカーと呼べるようなパフォーマンスは持っていない。4L V6 SOHCエンジンは214馬力とかなり控えめな馬力表示。そのパワーが示すとおり、絶対的な加速にさほど迫力は感じられない。スポーツカーの期待に胸膨らませてこのクルマを購入すると、パワー感の落差にがっかりするかもしれない。ただ最大トルクは33.1kg-mあって…これも排気量からするとかなり少なめのトルクだが…それなりのトルク感はある。とくに2000回転から3000回転あたりで走っているときにアクセルを深く踏み込むと、腰のあたりをグイッと押し込むような蹴りだしの強さがある。

操縦性はやや腰高な印象で、ドシッと腰を低く落としたようなヨーロッパ的なスポーツカーの安定感はない。ただ適度に引き締まったサスペンションにフワ付いた乗り味はなく、ハンドルを切り出したときの応答も思いの外正確度が高い。ゆるさとかあいまいさがなく、タイヤの位置がきちんとイメージできるのでじつは走っても面白い。

ちょっとノスタルジックな匂いのするのり味を愉しむ

リヤサスペンションがリジットのパナールロッド付き3リンクで、独立懸架でさえないので限界領域まで攻め込むとトラクションの不足感やサスペンションのばたつきなどを感じることもあるが、そもそも絶対的な速さとか、コーナリングパフォーマンスを狙ったクルマではないので、それを取りざたしてアレコレいうべきではないと思う。

それよりも、ちょっとノスタルジックな匂いのする乗り味を、現在の技術で洗練させながら再現したといった印象があり、クセや欠点をドライバーが補いながら走らせる面白さみたいなものがある。もちろん街中を走っているブンにはネガティブな乗り味はほとんど顔を見せず、足回りのちょっと引き締まったごく普通に走れる。実用車としての機能性を満たしながら、スタイリングやネオクラシックなインテリアのかもし出すムードを楽しむクルマといったところ。マッスルカー的な刺激を求めるなら、V8を選ぶべきだろう。

ちなみに、コンバーチブルは写真を見てのとおり、サイドウインドウ下端のラインからスッパリとルーフを切り取った思い切りのいいデザインで、コンバーチブルならではの開放感を味わうことができる。風の巻きこみも80km/hくらいまでなら少なめで、オープンエアドライブを楽しめるはず。幌を立てたときのシルエットもきれいだ。

Report:斎藤 聡
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