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フォードがジャガー&ランドローバーをタタ社に売却
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今後の車両開発・販売などへの影響はいかに
フォードがジャガー&ランドローバーをタタ社に売却

かねてから部分的に情報が提供されてきた、ジャガー&ランドローバーのフォード社からタタ社への売却が、正式に発表された。
[2008/04/02]

両ブランドの未来は明るいと発言

フォード社がジャガーブランドを手に入れたのは1989年のこと。買収価格は約25億ドルだった。同社はさらに2000年にランドローバーを約27億5000万ドルで手に入れた。そのフォード社がインドのタタ社に両ブランドを売却することになった。

今回、タタ社がフォード社に支払う金額は、両ブランド合わせて23億ドル(約2300億円)だという。これはフォード社が手に入れた時の価格の約4割程度だ。そのうえでフォード社は、売却と同時に「ジャガーランドローバー基金」に最大6億ドル(約600億円)を投入し、既存車種の部品供給などの安定化に務めるという。

フォード社、タタ社の双方のトップは、「今回の売却は両ブランドの今後の発展の為に良い結論だと思う」と口を揃える。フォード社のCEOのAlan Mulally氏は「ジャガーとランドローバーは、どちらも素晴らしいブランドだ。今後はタタ社のもとでさらなる発展を遂げるだろう」と語り、タタ社のチェアマンのRatan N Tata氏は、「我々は両ブランドを非常に尊重する所存であり、両ブランドが持つ伝統と競争力の高さを維持し高めていくことに努力する」と話す。

こうした社交辞令の一方でMulally氏は、「これをきっかけに、フォードは自社ブランドをより強固なものにするために集中していく」と続け、Tata氏は「両ブランドが今後、我が社の自動車事業の大きな部分を占めてくれるように期待する」と述べるなど、各々の本音もチラリと見せている。フォード社は、本体が経営不振から脱却するための負担を軽くすることが出来、タタ社は世界進出に有効な武器を手に入れたというわけなのだろう。


主要パーツの供給と共に雇用も維持

売却のプロセスは、今年6月までの間に段階的に進められるが、6月を超えるとスグにジャガーおよびランドローバーに変化が訪れるというワケではなさそうだ。

先に述べた基金の働き以外にも、フォード社は今後も両ブランドに対してエンジンやプレス製品など、主要な部品の共有を続ける。さらにプラットフォーム製作や環境対応に必要な技術の提供、研究開発などのエンジニアリングに関するサポートも継続するという。つまり、次世代モデルからジャガーやランドローバーが様相をガラリと変えるということにはならない。

同時に雇用も維持される見通しだ。ジャガーとランドローバーの工場労働者は、英国労組員の多くを占めていることから、今回の買収のプロセスには英国政府も注目していたとされている。が、今回の正式発表に対して特に反発的な態度は示していないとされている。工場の従業員だけでなく、開発部門に属する従業員についても、これまでと同じく雇用が継続されると発表されており、今後の両ブランドについては「ジャガーとランドローバーの開発に向けての自由と独立性は確固として確保される」と説明している。

販売に関しては、各国に存在するディーラー網についてなどを含めて特にコメントされていないが、フォード社がこれまでバックアップしてきた購入時のローンプログラムなど、フォード社のファイナンシャル部門がしばらくの間は、提供を続けると明らかにしている。

Report:染谷英一郎
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