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試乗インプレッション

キャデラック CTS
Cadillac

存在感、優雅さ、スポーティさ、そして押し出しの強さが絶妙にバランス
キャデラック CTS

アメリカ製高級車の代名詞ともいえるブランド「キャデラック」がラグジュアリー・スポーツセダンの象徴として誕生させた新生CTSの魅力とは。
[2008/05/08]

従来のアメリカ車イメージを払拭

25年ぶりにFRの駆動方式を復活させ、ドイツ・ニュルブルクリンクでの3年間の開発期間を経て完成させたプラットフォームを投入。それまで「ボディが大きくて、乗り心地はフワフワ」といったキャデラックに抱かれていたイメージを覆すモデルとして先陣を切ったCTS。その新生CTSが誕生から5年、07年にラグジュアリー・スポーツセダンの象徴として、また新たなステップを踏み出した。

メルセデス・ベンツのEクラスとほぼ同じ日本の道路事情にも適した全長4870mm×全幅1850mmというボディサイズはそのまま。デザインを一新したグリルや、クローム調のサイドエアベント、あるいは18インチの大径タイヤ(3.6L)などによるルックスは、従来にも増してスポーティかつ存在感満点。優雅さとスポーティさ、そして押し出しの強さが絶妙にバランスした新型CTSは、一言で「カッコいい」のだ。

一方、インテリアに目を向ければ、目前の3連丸形メーターやサイド部を大きく張り出させたシートなどがスポーティな雰囲気を醸すとともに、ふんだんに投じた高級素材、細部にわたる入念な仕立てが豪華さを演出。とりわけ、手作業による材料の裁断から縫製、張り合わせを行なったという”カット&ソー インテリア”はクラフトマンシップを強く感じさせる部分で、明らかにこのクラスを超えた作り込み。ヒーター/ベンチレーション機能付き8ウェイ電動シートやBOSE製5.1chサラウンド・サウンド・システム(300W・10スピーカー)を始めとした数々の高級装備群も含め、豪奢を極めたインテリアこそキャデラックの真骨頂なのだと今さらながら認識する。

高いコストパフォーマンスは一考に価する

走りのパフォーマンスも磨き込まれている。今回、試乗した3.6Lモデルでは、エンジン排気量はそのまま可変バルブタイミング機構(VVT)を備え、直噴化。従来から出力にして15%、トルクは8%の向上。さらに燃費性能も3%の改善を実現。従来型と同時比較していないので、はっきりしたことはいえないが、少なくとも、1.8トンを超える車重を感じさせないスムースに加速は「スポーティ」と呼べるレベルだ。

フットワークも同様。「スポーティなセッティングを施した」という説明どおり、アップテンポなコーナリングでも大袈裟にボディを傾けることなく、安定してクリアが可能。しかも、一切、身体に粗さを伝えないフラットライドは、いい意味で今までのアメリカ製サルーンに抱かれがちなイメージを裏切る。

驚くのが価格。安いのだ。上級仕様である今回の3.6Lで620万円(2.8L車は495万円)は、同クラスのドイツ製セダンよりも確実に100万円以上安い。このクラスの購入を考えているなら、ぜひ候補の一台として加えておくことをすすめたい。

Report:戸塚正人
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