アウディのスポーティ・バージョンであるRSシリーズに、A6アバントをベースとしたRS6アバントが登場した。アウディが「ビジネスクラス・モータリングの最高峰」と謳う実力はいかに?
ステーションワゴンの常識を覆す
アウディのモデルネームには(SUVのQ7とスペシャリティのTTを除いて)頭文字に「A」が使われており、A3、A4、A5…と数字が大きくなるにつれてアッパークラスになるという原則がある。そして頭文字が「S」になると、クアトロGmbH社によって大排気量化されたチューニングエンジンが搭載されたスペシャルモデルとなるが、この段階ではまだ自然吸気に留められてしまう。「S」の上には頭文字「RS」が存在し、これがターボ付きハイパワーエンジン搭載の最強モデルとなる。
RS6アバントは、現行モデルとしてはRS4に続く2番目のRSモデルである。5リッターV10ツインターボ・ガソリンFSIエンジンが搭載されているが、このエンジンは、現行S6やS8に搭載されている5.2L仕様を基本としている。ボアは共通としながらショートストロークとすることで、排気量を少なくすると共に圧縮比も下げてターボ装着に対応している。各バンクに一つづつ装着されるターボチャージャーの過給圧は、最大0.7バール。フルチャージの状態で1時間あたり2200立方メーター(水に換算して2200t!)もの空気を圧縮してシリンダーに送り込んでいる。この他にもベースエンジンから継承した、低圧アルミダイキャストクランクケースなどによる軽量化や、安定した潤滑を生み出すドライサンプ式オイル供給システムなどの特徴も併せ持つことで、このツインターボエンジンの出力は426kWに達し、650Nmのトルクをわずか1500rpmから6250rpmまでの間で発生させるという。
スペックだけでも驚くが、実際の走行性能も破格である。0-100km/h加速は4.6秒で、200km/hに達するのに14.9秒しか要しない。最高速度は250km/h(オプションで280km/h仕様も選べる)に達する。この性能は、現存するアウディの中ではもちろん、歴代モデルと比べてもトップクラス(加速性能は共に、R8と同じ数値)というのだから、RS6アバントは「大人しいキャラクター」に設定されることが常だった従来のステーションワゴンのステレオタイプをすべて飛び越えてしまったと言えるだろう。
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